誕生容疑者

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・毎日のように、毎日のように。
突然、していない行為の、知りもしない罪のその容疑者として、
全国放送のTVニュースで私の名前が報道されている、そんな悪夢で飛び起きる。
喩え話をしています。ほんとに見たことある、夢だけど。


現実じゃないだろうか。わたしはまだ生きてきていいんでしょうか。
確かめるためにSNSを見る。ベッドから降りるよりも早く。


今日もみんながわたしじゃない誰かの話をしている。
今日も友達がわたしの居ないどこかで楽しんでいる。


その繰り返し。ずっと、その、繰り返し。


・>
あなたがたが種をまいてもむだである。敵がそれを食べるであろう。わたしは顔をあなたがたにむけて攻め、あなたがたは敵の前に撃ちひしがれるであろう。またあなたがたの憎む者があなたがたを治めるであろう。あなたがたは追う者もないのに逃げるであろう。
旧約聖書 レビ記 第26章)


・追うものもないのに逃げている。ずっと。ずっと。ずっと。
いつからか、覚えがない。生まれた時からそうだったような気がする。


わたしは生きていていいですか。
咎められる謂れはないが、なぜか許されないような気がしている、
いつも、いつも、いつも。


わたしは生きていていいですか。
家族や友達にそんなこと言って、困らせるほうがつらいから。
Twitterでひとり祈る。二度と目覚めませんように。


Twitterからメールが届く。
「自殺示唆の報告がありました。一人で悩まないでください。」(定型文)


ああ、ああ、ああ。
最後のドアが閉ざされる。


・>
窓もドアもない部屋でしきりにランプを点滅させている、点滅が帰ってくることだけを待っている。
(過去の日記 2019/6/15)


・誰かがわたしを呼ぶのを待っている。いつでも。いつでも。
生きるって孤独すぎる。
誰かが想ってくれるはず、誰かがわかってくれるはず。そういう明るい期待なのだと思いたい。
けど、少なくともツイッターだけでも毎日毎日何時間もリプライ欄を更新し続けて10年です。
さすがに違うってわかるよ。


わたしはずっと待っている。


そんなことで世界は変わらない。わかってますけどね。
この日を永遠に終わらせる努力もできず、また明日は続いていく。


・花束、花束、花束、それがどれほど真摯な言葉で、それがどれほどひたむきな行動か。
わかるのに、わかるのに。
変われない自分がどんどん嫌いになる。


・遠い遠い南国へ、永いバカンスに行きたいな。
高校生のころ行った、遠い遠い異国の記憶。
陽の光、きれいな海。きれいな海。